髪を毎日きちんと洗っているのに、薄毛が止まらない。フケがおさまらない。本当に辛いですよね。こういう場合、実は髪を洗い過ぎていることが原因かもしれませんよ。
薄毛のおもな原因
まずは、ご自分の薄毛の原因を特定することが大事です。
1.男性ホルモンの影響
『男性型脱毛症』あるいは『AGA』(エージーエー)と呼ばれるのが、このタイプ。
なんらかの原因で、体内にある5aリダクターゼという酵素が働きすぎると、善玉ホルモンが悪玉ホルモンに変化します。
これによって、髪の毛が生まれ変わるサイクルが短くなってしまい、薄毛が目立つようになります。
2.血液の循環がうまくいってない
1本1本の髪の毛は、毛乳頭(もうにゅうとう)と呼ばれる部分で、毛細血管から栄養素を受け取ります。ところが、血液の流れが悪くなると栄養が行き渡らず、髪の毛は抜けやすくなります。
3.脂漏性(しろうせい=頭皮がベタつく)皮膚炎など
食生活の乱れなどから、皮脂が異常に分泌されると、頭皮が炎症をおこしてしまいます。
顔にニキビが出来やすい人で、うす毛の症状に悩まされている場合は、この脂漏性皮膚炎の可能性があります。
ここで挙げた3つのうち、どれか一つだけが薄毛の原因とは限りません。複数の要素が相互に作用している可能性もあります。原因が特定できない場合は、専門家に相談したほうがよいでしょう。それによって、対策も変わってくるからです。
本ページでは、『3.脂漏性皮膚炎』にしぼって、シャンプーの選び方をお伝えします。
薄毛の原因は洗い過ぎ?
わたし自身の経験を交えて、シャンプーと薄毛・フケの関係をお話しします。
ヘルメットの着用で、フケがおさまらなくなる!
20代の後半、わたしは大きな物流倉庫で働いていました。ある時から、構内で作業する際には、ヘルメットの着用が義務付けられるようになります。
すると、それから2~3か月後。髪全体に、フケが目立つようになりました。フケが気になるようになり、わたしは毎日2回、髪を洗うようになります。しかし、状況は悪化するいっぽう。
しだいに頭頂部は薄くなり始め、こめかみにはニキビができるようになりました。これはおかしい!
薄毛の原因は、皮脂の過剰分泌だった!
もともと、10代の頃はニキビに悩まされていた私。ニキビの原因は、皮脂の異常分泌でした。
同じことが、頭皮にも起こっていました。ヘルメットを常時かぶるようになり、頭皮に皮脂がたまってしまっていたのです。
頭皮もお肌の一部。抜け毛や薄毛、フケなど髪のトラブルの多くは、頭皮環境が悪化することで発生します。頭部に皮脂がたまった場合、この余分な皮脂を落とす必要があるのです。
シャンプーの使い過ぎは、逆効果!
ところが、やっかいなことに皮脂は落とし過ぎても良くありません。というのも、皮脂は天然の保湿成分。乾燥から頭皮を守る、という役割があるからです。
髪を洗い過ぎて、必要な皮脂まで取り去ってしまうと、頭皮の乾燥を防ぐことができなくなるのです。
サラサラしたフケが大量に発生する場合、原因はシャンプーのし過ぎであることが多いのです。
市販のシャンプーは洗浄力が強すぎる! 界面活性剤の怖ろしさ
シャンプーは、おもに水と洗浄成分でできています。そして、シャンプーの洗浄成分としてよく使われているのが、界面活性剤(かいめんかっせいざい)です。これは、水分と油など、混じりにくい物同士をなじませる物質です。
界面活性剤は、石けん、合成洗剤、化粧品、トリートメントなどに多く含まれています。
ところが、この界面活性剤は、肌のバリア機能さえ破壊してしまいます。
界面活性剤の見分け方
外出で髪についた汚れは、ほとんどお湯洗いで落とすことができます。ただし、過剰分泌された皮脂まで落とすことはできません。
ふだんはシャンプーを使わず湯シャンで、汚れを落とす。
ヘルメットや帽子を着用したり、スポーツなどで汗をかいたり・・・頭皮に皮脂がたまった時には洗浄力が強すぎないシャンプーで落としてやる、というのが理想的な髪の洗い方です。
わたしは、オリエンステラの『アルガン&ホホバシャンプー』という商品を使っています。フケがおさまり、薄毛の症状も改善されつつあります。
このシャンプーは普段から油ものを控えている人なら、効果はあると思います。頭皮が皮脂でベタ付き過ぎる人は、もう少し洗浄力の高いシャンプーを探したほうがよいかもしれません。
整髪料をつける人にも好評なのは、Nileの『濃密泡スカルプシャンプー』です。こちらはアミノ酸系のシャンプーとなります。メンズですが、産後の女性にも評判のよいシャンプーです。
乾燥肌。脂性。混合肌・・・お肌と同じように、頭皮のタイプも人それぞれです。シャンプーにも、人によって合う合わないがあります。しかし、いずれのタイプでも、界面活性剤が含まれるものは使用を避けるべきです。
界面活性剤の中にも、洗浄成分の強い弱いはあります。
参考までに、注意したほうがよい界面活性剤の見分け方を載せます。シャンプーの成分表をみてください。以下の言葉があったら洗浄成分の強すぎる界面活性剤です。頭皮が弱い方は、使用を避けたほうがよいです。
アルコール系シャンプー
① ラウリル硫酸ナトリウム
② ラウレス硫酸na
石けん系シャンプー
③ 脂肪酸ナトリウム
④ 脂肪酸カリウム
市販のシャンプーに含まれる、強力な界面活性剤
⑤ 〇〇アンモニウム
⑥ 〇〇クロリド
テレビCMで見るような商品は、ほとんどに界面活性剤が含まれています。髪の汚れの大部分は、お湯で落とせます。
必要のない皮脂だけを上手に落としてやるのが、頭皮やお肌に負担をかけないシャンプーの考え方です。