ターンオーバー=28日は間違い?ニキビ跡と角質ケアのメカニズム

ターンオーバーニキビ
Kazuiさんによる写真ACからの写真

私たちの肌は、決まった周期で新しく入れ代わってゆきます。この、肌細胞の入れ代わる周期のことを“ターンオーバー”と呼びます。

ニキビ跡やシミのケアをするにあたって、ターンオーバーの知識は大切です。ところが、いつの間にか『ターンオーバー=28日』という数字がひとり歩きして、間違ったケアをしている人も多いのが現状です。

この記事では、ターンオーバーと角質ケアの考え方についてまとめました。

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肌のターンオーバーの仕組み

まず、ヒトの皮膚は大きく分けて3つの層から成り立っています。上から、表皮・真皮・皮下組織の3層です。

さらに、表皮は4つの層から成り立っています。内側から、基底層(きていそう)、有棘層(ゆうきょくそう)、顆粒層(かりゅうそう)、角層(かくそう)の4層です。

一番下にある「 基底層 」 で生まれた肌細胞が分裂して変化し、平らに積み重なって一番上の「角質層」まで押し上げられてゆきます。最終的には、「垢」となってはがれ落ちてゆきます。

この周期のことをターンオーバーと呼びます。

ターンオーバー=28日ではない? 年代別サイクルの目安

上の図で、 ターンオーバーの周期を基底層~顆粒層までが約14日、角質層で14日、合計28日とご紹介しました。しかし、これはあくまで20代の平均値となります。

実は、肌細胞の入れ替わりは年齢とともに、遅くなってゆきます。幼いころにケガした時のことを思い出してください。ひざをすりむいても、すぐに治ったはずです。大人になると、ケガをした際の治りが遅くなってゆきます。

同じことが肌細胞にも当てはまります。加齢とともに、ターンオーバーは遅くなってゆくのです。

ターンオーバーの周期と年齢
10代 およそ20日
20代 およそ28日
30代 およそ40日
40代 およそ55日
50代 およそ70日

ターンオーバーを「早める」「促進させる」は間違い? ニキビ跡と角質ケア

ターンオーバーを早める必要はない!

肌細胞のターンオーバーには、年齢に応じた適性な周期というものがあります。たとえば、40代なら55日前後。これは、肌細胞がじゅうぶんに成長しきるまで、55日かかることを意味します。

スキンケアにおいて「古い角質ははがしても構わない」という誤った知識が広まっていますが、本来、角質は必要なものです。 角質層には、肌に潤いをあたえて乾燥から守り、ウィルスや細菌などが外部から侵入するのを防ぐ役割があります。

不要な角質は、自然とはがれるのです。わざわざピーリングをして古い角質を剥がす行為は、じゅうぶんに育ち切っていない肌細胞を外界にさらすことになります。

これは、飛ぶチカラが備わっていない鳥のヒナを、無理やり巣の外に放り出すようなものです。

ターンオーバーを正常化させるには?

ターンオーバーには、年齢に応じて相応しい周期があります。ある化粧品会社が調査したところによれば、ニキビや肌荒れのあるなしに関わらず、ターンオーバーが年齢の適正値に比べて遅れている人はほとんどいなかったそうです。

つまり、乾燥やニキビといった肌荒れは、ターンオーバーの遅れが原因ではないということになります。むしろ、角質ケアでターンオーバーを故意に早めることで、肌が本来もっているバリア機能を破壊している可能性があります。

また、洗顔する際に肌をゴシゴシこすり過ぎて、肌に必要な油分まで落としていることも考えられます。

肌が明るく、透明感のある人は、肌の細胞間脂質に水分やセラミドなどの保湿成分がほどよく行き渡っています。こういう人は、肌が本来もっているバリア機能が保たれているのです。

肌がボロボロとなった人が、肌に透明感を取り戻すために必要なこと。それは、角質を剥がしてターンオーバーを早めるのではなく、むしろ角質を育ててバリア機能を高める必要があるのです。

  • たんぱく質(肌細胞の元となる)・野菜(炎症をおさえる)を多めに食べる
  • 睡眠をじゅうぶんに取る(ターンオーバーを促す成長ホルモンを分泌させる)
  • 洗顔をしすぎない(天然の保湿成分であるセラミドを落とさない)

加えて、ニキビ跡などがある場合、おさえたいポイントがあります。

・つけ過ぎない程度に、化粧水で保湿をする

本来、肌のターンオーバーが正常に働いていれば、カラダの内側から出てきた水分や油分が肌の表面まで行き渡ります。しかし、ニキビ跡やシミなどができていると、部分的に皮膚がぶ厚くなっています。天然の保湿成分が途中でブロックされて、表皮までたどり着けないのです。

将来的には 、なるべく外からのスキンケアに頼らないのが理想です。ただし、ニキビ肌などで天然の保湿成分がうまく機能していない状態のときは、化粧水などでその役割を補う必要があります。あくまでつけ過ぎない、というのがポイントです。

真皮はターンオーバーできない? ニキビ跡と角質ケアの考え方

上で述べたように、ターンオーバーとは表皮で起こる肌細胞の入れ代えのことです。表皮に残った赤みや薄いシミタイプのニキビ跡は、時間をかければターンオーバーで消えます。

しかし、黒っぽいシミや凸凹タイプのニキビ跡は、ターンオーバーで完全に消し去ることはできません。古い角質が新しい角質に入れ替わろうが関係なく、表皮のさらに下、真皮の部分がダメージを受けてしまっているからです。

クレータータイプのニキビ跡を改善するには、ひとつにはビタミンC誘導体を真皮に届けること。もうひとつは肌の内部組織を攻撃している活性酸素のはたらきを弱めることが必要となってきます。

活性酸素を抑えてくれるのが、抗酸化作用のある食品です。具体的には、緑黄色野菜(ビタミンC・カロテノイド)、ごまやアーモンド(ビタミンE)、トマト(リコピン)などとなります。