ニキビで皮膚科にかかると、ビタミン剤を処方されることがあります。エステサロンに通うと、高価なビタミンサプリの購入を勧められることがあります。
しかし、こういったビタミンサプリは本当にニキビに効くのでしょうか?
ニキビに効くとされるビタミンの種類と、その効能
ビタミンの種類 | 効能 | 含有量の多い食品 |
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ビタミンC | ニキビの炎症を抑え、コラーゲンの生成を助ける(⇨ 赤ニキビに) | ピーマン、ブロッコリー、トマト、イチゴ、キャベツ、じゃがいも |
ビタミンB2 | 皮脂の過剰分泌を抑える(⇨ 茶色いシミタイプに) | レバー、豚肉、うなぎ、さんま、ぶり、納豆、卵、海苔 |
ビタミンB6 | 皮ふや粘膜の健康を維持する | にんにく、ピスタチオ、鶏肉、豚肉、かつお、さば、さんま |
ビタミンA | 皮膚や粘膜の生まれ変わりを促進する | さつま芋、牛レバー、ほうれん草、人参、かぼちゃ |
ビタミンB2が不足すると、くちびるに湿疹ができたり、脂漏性皮膚炎になったりします。
また、ビタミンB6が不足すると、舌に炎症ができたり、憂うつな気分が続く「抑うつ」状態になったりします。
ビタミン類が肌に必要な栄養素であることは確かです。ただ、特定の栄養素だけを抽出したサプリメントを常用して、ニキビに効果があるのでしょうか?
グループで摂らないと、意味がないビタミンB2
食品から摂ったビタミンB2もビタミンB6も、そのままでは動けません。
カラダの中で動ける形(=活性型)に変換されてから、やっと活動できるようになります。ビタミンB6はビタミンB2がないとうまく働けませんし、ビタミンB2が脂質を分解するときはナイアシン(ビタミンB3)のサポートが必要です。
また、効率的にビタミンB群がはたらくには核酸成分も必要となります。核酸成分はサケ、アサリ、牡蠣、大豆や鶏肉、豚レバーなどに多く含まれます。
つまり、ビタミンBは単独ではなくグループで摂取し、さらに大豆製品や魚・肉と組み合わせて食べたほうが活動してくれることになります。
ビタミンBは脂質やたんぱく質の代謝にも関わるため、特に消耗が激しく、不足すると疲れやすくなってしまいます。どうしても旅行や出張などで外出が続くときには、サプリメントで補うのもありでしょう。
「ショコラBB」は、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6をグループで摂取でき、ビタミン類の吸収を助ける葉酸も含まれているので、市販のサプリの中では効率的にビタミンB群を摂取できます。
ただし、常用するのではなく、あくまで食事で摂れないときの“補助”として考えるべきです。ビタミンに限らず栄養素は、魚や肉、野菜を組み合わせて食事から摂ったほうが、効率的に吸収されることを忘れてはいけません。
ビタミンCはできるだけ生で、たんぱく質と一緒に!
ビタミンCはとてもデリケートな成分。熱に弱く、加熱するだけですぐに失われてしまいます。また、水溶性なので洗い過ぎるとすぐに落ちてしまいます。
ビタミンC豊富な野菜を、なるべくフレッシュな状態でサラダにして食べたほうが効率よく摂取できます。野菜をゆでる場合でも、切ってからゆでるより、ゆでてから切ったほうがビタミンCは流れ出にくくなります。
また、ビタミンCはたんぱく質といっしょに摂ると、コラーゲンの生成を促してくれます。たんぱく質の豊富な肉や魚、大豆製品などと野菜を組み合わせて摂ることによって、はじめて肌荒れ対策となるのです。
サプリメントでビタミンCだけを単独で摂取しても、美肌効果はうすいと言えます。
ビタミンAは、特に過剰摂取に注意!
ビタミンAには表皮のターンオーバーを正常化し、紫外線などで傷ついた細胞のDNAへ働きかけ、修復を促す作用があります。
しかし、水溶性のビタミンCと違って、ビタミンAは脂溶性。脂肪に溶け、肝臓や脂肪組織にたまりやすい、という性質があります。過剰摂取すると、ひどい場合は骨が弱くなったり皮膚の剥離が起こったりします。
ビタミンAを大量に含んだレバーを毎日のように食べたり、ビタミンAだけを抽出したサプリメントを常用するのは好ましくありません。