吹き出物やニキビとは、皮脂が毛穴に詰まることで炎症を起こしている状態ですが、そうなる原因はいくつか考えられます。
- ホルモンや自律神経の乱れ
- 洗い過ぎによるバリア機能の低下
- スナック菓子に含まれる酸化した油
- チョコレートやアイスなどの砂糖
複数の要因が重なって吹き出物ができることもあるので、特定が難しかったりします。
では、口周りのできる吹き出物やニキビに、特定の原因はあるのでしょうか? わたし自身の体験談も交えてお話ししたいと思います。
口元の吹き出物の原因は、胃腸の不調?
Tゾーン(おでこや鼻)にできる吹き出物やニキビのおもな原因は、成長ホルモンによって皮脂が過剰に分泌されることです。この成長ホルモンは脳のすぐ下にある下垂体(かすいたい)から分泌され、思春期の後期(17~20歳)にもっとも多くなります。
言われてみれば、思春期におでこにボツボツした吹き出物ができた人もいるでしょう。
これに対して、口周りにできる吹き出物は胃や腸の不調によるものです。
「えっ!? 胃や腸なんて、口からだいぶ離れてるじゃん!」
わたしも、最初はそう思っていました。
でも、口から入った食べ物は、食道をとおって、胃、小腸、大腸とつづき、肛門から出されます。消化管という1本の管でつながっているんですね。たとえばげっぷとおならは、元はどちらも胃に入った空気です。逆流した食べ物によって、食道が炎症をおこす逆流性食道炎という病気もあります。
また、腸の不調により便秘になると、肌が荒れやすいことはよく知られています。
腸に便が長くとどまると、悪玉菌が増殖し、老廃物がたくさん排出されてしまうからです。老廃物は汗や尿という形で体外へ出されますが、その一部が吹き出物やニキビとなってしまうのです。
口元のニキビの原因? 胃腸に負担をかけてしまう食べ物とは?
胃や腸の不調の原因となるものとして、胃腸の病気、ストレスや疲労が挙げられます。しかし、見逃しがちなのが食べ物です。ここでは、胃腸に負担をかけてしまう食べ物の一例をあげます。
食品 | 一例 | 作用 |
---|---|---|
香辛料 | 唐辛子、カレー | 大量に摂取すると、胃粘膜を傷つけてしまう |
カフェイン | コーヒー、エナジードリンク | 胃酸の分泌を活発にして、胃の粘膜を刺激してしまう |
炭酸飲料 | コーラ、サイダー | 胃の中が強い酸性となり、胃もたれや胸やけを起こす |
アルコール | ウィスキー、焼酎 | 胃の粘膜が傷つけられたり、ただれが起こりやすくなる |
脂質の多いもの | 牛肉、生クリーム | 消化に時間がかかり、胃腸に負担をかける |
わたしは、20代後半から30代前半にかけて、大人ニキビに悩まされていました。特に、口元やあごの近くに吹き出物がたくさんできていました。このとき好んで食べたり飲んだりしていたものが、以下の飲食物です。
- カレーライス(香辛料)
- キムチ、カラムーチョ(香辛料)
- ベーコン(脂質が多い)
- コーヒー(カフェイン)
- 缶チューハイ(アルコール)
見事に、上の表にあてはまる物ばかりです。わざわざ肌が荒れやすいものばかり食べていたなんて・・・もし「にきびビンゴ大会」があったら、わしゃ優勝してるよ。
いまではこれらの食品は、できるだけ控えるようにしています。新しい吹き出物が口元にできることも、少なくなりました。この他にも意外なものとして、牛乳も胃腸に負担をかけます。脂質が多すぎるのです。
ちなみに、あごにできる吹き出物はまた原因が違ったりします。
香辛料や脂質、アルコールが原因になると知っても、いきなりすべてを止めるのも大変です。
試しに、毎日のように飲んだり食べたりしていた刺激物だけ、2~3週間抜いてみましょう。これで肌荒れが改善されるようなら、そのとき本格的に食生活を見直せばよいでしょう。