「チョコレートを食べると、吹き出物ができる」と、昔からよく言われていました。
しかし最近は、チョコレートのカカオポリフェノールに健康効果があると宣伝されるようになり、チョコレートの売り上げは伸びています。
では、チョコレートを食べて、本当に肌荒れにはならないのでしょうか?
チョコレートとは、砂糖のかたまりです!
チョコレートを辞書で調べると、「カカオの実をいって砂糖や粉ミルクを加えて、固めたお菓子のこと」と記載されています。つまり、本来は“甘いカカオ”という意味になります。
では、売り上げ第1位の明治の「ミルクチョコレート」の原材料を調べてみます。
- 砂糖
- カカオマス
- 全粉乳
- ココアバター
- レシチン(大豆由来)
- 香料
となっています。原材料の表記は、使用した原材料を多い順に表示するのが決まりです。つまり、カカオより砂糖のほうが多いことになります。売り上げ上位の板チョコを調べてみましたが、ほとんどがこの順番でした。
これでは、“甘いカカオ”ではなくて、“カカオ味の砂糖のかたまり”ということになってしまいます。
チョコレートは吹き出物の原因になる?白砂糖を甘く見てませんか?
結論からいうと、チョコレートだけが吹き出物の原因となるわけではありません。チョコレートに含まれる白砂糖が、吹き出物の原因となります。
白砂糖は、腸内環境を乱してしまう
ミルクチョコレート1枚50gに含まれている糖質の量は、25.9g。
白砂糖は、糖類の中でもカラダに吸収されやすい性質をもっています。吸収されやすいということは、それだけ早く老廃物として排出されやすくなります。
このとき、お肌に出た汗は皮脂となるので、吹き出物の原因となるのです。
ビタミン・ミネラルを消費してしまう
白砂糖は、体内で吸収するときはブドウ糖に変換されます。このとき、カルシウムなどのミネラルや、ビタミンB群を消費します。健康な肌を作るために欠かせないビタミンやミネラルを消費してしまうのです。
たとえば、ミネラル。亜鉛が不足すれば、細胞内の代謝が下がって肌荒れしやすくなります。また、ケイ素が不足すれば、髪にコシがなくなり肌にたるみができやすくなります。
ビタミンB1には、皮脂の分泌をおさえる役割があります。
食事は栄養を補給するもの ⇔ 甘いものは栄養を消費するもの
この考え方は、とても大切です。
カカオポリフェノールには健康効果はあるが・・・
カカオポリフェノールには抗酸化作用があり、心臓病のリスクを減らし、生活習慣病を予防する効果がある・・・お菓子メーカーは、さかんにカカオの効用をアピールしています。ダイエットに効果があるように宣伝しているメーカーもあります。
これに関しては、厚生労働省も注意を促してします。
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/01/dl/s0114-10j.pdf
国民生活センターが注意喚起したのは、カカオは脂質が高いということ。つまり、カカオの割合が高いチョコレートを食べるということは、白砂糖の摂りすぎ&油分の摂りすぎで二重に吹き出物の原因を作っていることになります。
本当にカカオが健康にいいのなら、カカオだけ食べればいいのに・・・
まとめ
私たちのカラダを作っているのも、肌の健康を維持しているのも、三食の食事です。
チョコレートはあくまで嗜好品。栄養を補給するための食事と、ただ好きで食べたり飲んだりする嗜好品は、はっきり分けて考える必要があります。